桧家住宅のZ空調が気に入って、長野県の寒冷地でオール電化の注文住宅を建ててから1年が経過しましたので、同じ市内の比較的近い地区で過ごした賃貸時代の1年間の光熱費を比較します。
結果から申し上げますと、築20年・鉄筋コンクリート・23.6坪の賃貸住宅よりも築1年・木造・40坪の一軒家の方が光熱費が1割弱ほど安いというコトになりました。
引越す前に住んでいた賃貸住宅は鉄筋コンクリート製のしっかりした作りで壁も厚く、同じ地区に建っている同じようなの築年数一軒家と比較しても暖かいのではないかと感じておりました。
- 寒冷地で40坪の家でZ空調を設置した際の光熱費
- Z空調は本当に光熱費の節約になるのか
- 全館暖房であるZ空調の快適性
ワタクシは住宅の専門家ではないので家の断熱性能を語る上でよく出てくる、UA値・C値・Q値はよくわかりませんので、Z空調の涼しさや暖かさはワタクシの体感でのお話となります。
一つ言えるコトは「冬場は最低気温-10℃の地域でも30℃まで室温設定できるZ空調の設定は24℃で十分暖かい」です。
新しく建てた家は高気密住宅で、高気密な家は石油ファンヒーターを使用しない方が良いそうですので、石油ファンヒーターの暖かさが好きで捨て難かったですが、残念ながらお別れとなってしまいました。
Z空調だけで冷暖房は平気なのか
長野県の夏場は比較的涼しく、賃貸時代の夏場はエアコンだけでも十分涼しく過ごせましたのであまり心配しておりませんでしたが、冬場は最低気温がマイナス10℃付近まで下がるコトもあり、エアコンだけでは足りず、石油ストーブがないと寒かったです。
家を建てる前はZ空調は基本的に高性能なエアコンなので冷房性能と暖房性能は足りるのかという不安がありました。
Z空調の冷房機能
長野県の避暑地言われている場所でも最近の夏場は35℃近くまで気温が上がりますが、Z空調の冷房性能に関しては問題なく快適に過ごせております。
エアコンを設置していない家も多い地域で、賃貸時代の部屋はエアコンがついており、快適に過ごせていただのでZ空調の冷房機能に関してはあまり心配しておりませんでした。
Z空調の暖房機能
関東に住んでいた頃、エアコンはあまりにも寒くなると室外機を温めるために止まったりしていたので、長野県のような寒冷地で、Z空調は高性能であってもエアコンなのでマイナス10℃になったりするような地域で暖かく過ごせるのかどうか正直不安でした。
Z空調は頻繁にスイッチを入れたり切ったりすると電気代が高くなる原因になりますので、基本的に付けっぱなしなのですが、晴れて日が入る日ですと外の気温が寒くても家の中が少し暑いと感じる日もあったりします。
賃貸住宅とオール電化+Z空調の光熱費
夫婦二人とも自宅でパソコンを使って仕事をしているので基本的に電気代は多くの方から見るとお高いでしょうが、賃貸時代の1年間の光熱費と新しく建てたZ空調+オール電化の1年間の光熱費を見ていきます。
Z空調無しの賃貸住宅の1年間の光熱費
築20年位の3階建の鉄筋コンクリート製で、分類としはアパートなのでしょうが、マンションのような頑丈な感じの作りで周りのアパートよりも明らかに暖かそうで、広さは3LDKの23.6坪です。
冷暖房設備としては夏はエアコンで涼しく過ごせて、冬はエアコン+石油ファンヒーター、料理と風呂はプロパンガスを利用しておりました。
一軒家に引越した時期は2019年11月で、引越したて時期の光熱費は賃貸住宅の分か新しい家の分か区別が付かないため引越すちょっと前の一年分の2018年11月から2019年10月までの光熱費を年間の光熱費として計算します。
電気 | ガス | 灯油 | 合計 | |
2018年11月 | 15,383円 | 7,287円 | 6,636円 | 29,306円 |
2018年12月 | 16,894円 | 8,450円 | 9,432円 | 34,776円 |
2019年1月 | 21,986円 | 10,749円 | 7,452円 | 40,187円 |
2019年2月 | 22,465円 | 12,539円 | 10,242円 | 45,246円 |
2019年3月 | 22,634円 | 10,689円 | 12,186円 | 45,509円 |
2019年4月 | 17,456円 | 10,628円 | 3,078円 | 31,162円 |
2019年5月 | 22,350円 | 10,332円 | 0円 | 32,682円 |
2019年6月 | 13,830円 | 8,632円 | 0円 | 22,462円 |
2019年7月 | 13,746円 | 8,086円 | 0円 | 21,832円 |
2019年8月 | 17,295円 | 6,733円 | 0円 | 24,028円 |
2019年9月 | 16,730円 | 7,164円 | 0円 | 23,894円 |
2019年10月 | 14,551円 | 7,594円 | 0円 | 22,145円 |
賃貸住宅時代の1年間の光熱費は表の金額を合計した373,229円となります。
オール電化+Z空調の1年間の光熱費
2019年12月に新築一戸建へ入居しましたが、引越した当初は長い期間使わなければ切っても良いが、Z空調の電源は頻繁に入れたり消したりしない方が良いと知らず、頻繁に付けたり消したりしたので無駄な光熱費がかかってしまいました。
1年間の賃貸住宅との光熱費の比較対象として、引越した後にZ空調の正しい使い方を知った2020年3月〜2021年2月の光熱費を使用します。
2020年3月 | 2020年4月 | 2020年5月 | 2020年6月 | 2020年7月 | 2020年8月 |
39,158円 | 36,645円 | 29,141円 | 19,201円 | 18,649円 | 23,384円 |
2020年9月 | 2020年10月 | 2020年11月 | 2020年12月 | 2021年1月 | 2021年2月 |
23,895円 | 18,016円 | 23,409円 | 26,385円 | 46,939円 | 36,821円 |
オール電化なので光熱費は電気代のみとなり、Z空調を導入した一軒家の1年間の光熱費は表の電気代を合計した341,643円となります。
寒冷地の冬は暖房費+凍結防止帯の電気代がかかる
凍結防止帯は気温が下がった時に水道管が凍ってしまって破裂しないように気温が低い時に水道管を電気で温める設備で、賃貸住宅に住んでいた頃は管理費から凍結防止帯の電気代が負担されておりました。
一戸建は自分で負担しないといけなくなりますので、光熱費が上がる要因の一つとなりますね…。
賃貸住宅とZ空調の比較
2018年から2021年にかかけて家を建てたという事以外に生活で大きく変わった事はないので、仕事に関わる電気代は同じ位の金額と考えております。
賃貸時代の光熱費と新しく建てた家の光熱費を月別に分けて並べてみますと…ビックリ!
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
賃貸住宅 | 40,187円 | 45,246円 | 45,509円 | 31,162円 | 32,682円 | 22,462円 |
Z空調の家 | 46,939円 | 36,821円 | 39,158円 | 36,645円 | 29,141円 | 19,201円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
賃貸住宅 | 21,832円 | 24,028円 | 23,894円 | 22,145円 | 29,306円 | 34,776円 |
Z空調の家 | 18,649円 | 23,384円 | 23,895円 | 18,016円 | 23,409円 | 26,385円 |
1ヶ月単位で見ると新しい家の光熱費が賃貸時代の家に負けている月もありますが、殆どの月でZ空調を導入している新しい家の方が安くなっているという結果になりました。
Z空調+オール電化を導入した家では光熱費が安くなった要因として、田舎である点と長野県ならではの事情もあると考えますので、インフラが整った都市部や海沿いの地域ではZ空調+オール電化による光熱費の節約効果は下がるかもしません。
田舎と長野県の事情
新しい家の光熱費が賃貸時代と比べて安くなった要因の一つとしては田舎は都市ガスを引けていない地域が多く、田舎のガスは都市ガスと比べて料金が高くなるプロパンガスが多いです。
賃貸時代は風呂やシャワーはプロパンガスを使用しておりましたが、新しい家はオール電化にしましたので、ガスを使用しなくなったコトが光熱費が下がった一因と言えるでしょう。
更に長野県は海が遠いせいでガソリンや灯油に輸送費が加算されているのだと考えますが、海沿いの地域と比較しますと灯油代が高く、暖房に灯油を使用しなくなったコトも新しい家が賃貸時代よりも抑えられた要因の一つと言えるでしょう。
光熱費はカード払いなので、1ヶ月遅れで請求が来ますが、6月・7月・10月あたりは冷暖房を一切使わずに過ごせている時期ですが新しい家の方が光熱費が安いですね。
賃貸時代は冷暖房を入れなくても料理やお風呂はガスを使っているので、冷暖房を使わない時期で比較しても新しい家よりも光熱費が高くついている点で、プロパンガスを使わなくなったコトによる光熱費の節約が見えます。
光熱費以外のZ空調の快適さ
光熱費の節約だけでなく、Z空調のおかげで家の中が快適になった面あります。
Z空調のおかげで家中が常に同じような気温
賃貸時代は家の中でも温度差があり、トイレや風呂場は冷暖房設備はつけてなかったので寒かったり暑かったりしましたが、Z空調は全館暖房ですので家中どこにいても同じような温度となり、家の中の快適感は上がったと言えます。
23.6坪の賃貸住宅から40坪の一軒家へ引越したので家の広さが169%広くなって常時全部屋で冬場は暖かく、夏場は涼しい環境を維持していたにも関わらず光熱費が安くなるなんてステキです!
寒冷地で灯油不要は快適
我が家は夜遅くまで仕事をしているコトが多く、賃貸時代は灯油が切れたら外がどんなに寒くても買いに行かないといけませんでしたが、Z空調の家は灯油いらずですので、灯油から解放されるのは大きいです!
Z空調のデメリット
ここまではZ空調が万能であるかのごとく書いてましたが、残念ながらZ空調にも「部屋乾燥する」と「家の中の細かい温度調整ができない」といった弱点があります。
部屋の乾燥に関しては加湿器を使うコト、細かい室温調整に関しては温度調整をしたい部屋にエアコンを設置するコトで解決できますが、Z空調にも弱点はあると言えるでしょう。
Z空調+オール電化の災害対策
Z空調の弱点とまで言えず、かなり確率は低いでしょうが、最近は災害も多いのでエネルギーを電力だけに頼るオール電化住宅の場合、長期間の停電への備えを一応用意しておいた方が良いです。
高気密住宅では石油ストーブは使わない方が良いそうですが、冬場に長時間停電が続いた場合には石油ファンヒーターを使えるようにはしております。
35年の住宅ローンで光熱費を考えると
住宅ローンはMAX35年となりますので、35年間で考えると月々数千円でも結構大きいです。
2021年現在の住宅ローン金利で考えると月額3,000円の支払いを節約できれば、35年ローンでいう100万円相当の価値がありますので、例え数千円であっても光熱費の節約は考えた方が良いですね。
今回の記事の内容ですと、我が家の場合は賃貸時代と比較して年間31,595円節約できたことになりますので35年間で計算すると約110万円お得になりました。
節約にはソーラーパネルも検討しましょう
我が家は大体13時頃と、起きる時間が遅く夜遅くまで仕事をしていたりして昼間の電気使用量が少なめですので採用しませんでしたが、新築一戸建を建てる際はソーラーパネルの設置も検討した方が良いでしょう。
売電による利益は今から家を建ててもあまり期待できませんが、昼間の電気使用量が多いヒトはソーラーパネルを導入するコトによって電力会社から購入する電力を抑えるコトができます。
ソーラーパネルをつけた状態の我が家の光熱費がいくらかも見てみたい気がしますが、ソーラーパネルはつけないコトを選んでしまったので、ソーラーパネルの節約効果を書くコトができないのが残念です。
それでは皆様も素敵な新築ライフを!