住宅ローン

住宅ローンを組んで新築一戸建を建てるなら2019年現在ですと、10年〜13年間の「住宅ローン減税」がありますが、住宅ローン減税は住宅ローンの借入残高が減っていくと減税額も減っていきます。

住宅ローン減税期間中に繰上げ返済をする事は得する事なのか損する事なのか

繰上げ返済をすると住宅ローン減税の効果は減りますが、住宅ローンの利息は減りますので、どちらがお得なのかわからなくりますよね。

しんち
住宅ローン減税は住宅ローン残高の1%が所得税や住民税から減税される制度です

我が家のケースだと35年の住宅ローンで全期間固定金利となりますが、一応変動金利で住宅ローン控除の最大期間である13年間は金利が上がらなかった場合でも計算してみます。

しんち
未来のことはわかりませんが、偉い人曰く、しばらく金利が上昇する要素はないそうです

我が家のケースで試算

しんち(作者)とまどり(妻)のイラスト

住宅ローン減税期間中に住宅ローンの繰上げ返済をするとどうなるかを我が家のケースで繰計算してみました。

我が家の環境

我が家は35年のフラット35で、4,300万円の住宅ローンを組む予定で、自営業ですので年収換算だと正確な金額はイマイチわかりませんが、600万円位はあると考えております。

しんち
年収600万円くらいで計算していきます

また、我が家は長期優良住宅や低炭素住宅ではないので、住宅ローン控除と住まい給付金の条件は一般住宅となります。

繰上げ返済の条件

繰上げ返済の条件を決めないといけないですが、我が家でイメージすると3年で100万円くらいの繰上げ返済が無理のない金額かなと考えました。

しんち
大体年間で33万円繰上げ返済に回すイメージです

このように考えると、3年目・6年目・9年目でそれぞれ100万円ずつ繰上げ返済したとしましょう。

正確に計算すると式がかなり複雑になってわかりにくいので、新築一戸建の費用4,300万円から300万円を引いてざっくりとした計算にします。

住宅ローン控除と住まい給付金

リバースモーゲージ

住宅ローン控除は消費税が8%と10%の時で条件が違いますが、我が家は消費税が8%の状態で新築一戸建を建てる契約をしました。

住宅ローン控除とすまい給付金は年収600万円で考え、一戸建の価格が4300万円の住宅ローンであるならば、月額の返済は約13万円となります。

計算が割と複雑で、書くとわかりにくくなりそうですので住宅ローン控除とすまい給付金のシミュレーター「すまい給付金シミュレーション」で結果のみをのせていきます。

消費税8%の住宅ローン控除

消費税8%

年収600万円、消費税8%のときのすまい給付金と住宅ローン控除で計算していきます。

すまい給付金

年収600万円で消費税8%のとき、すまい給付金がもらえる条件は年収510万円以下となりますので、我が家は0円となります。

住宅ローン控除

住宅ローンは固定金利と変動金利がありますので、2019年6月の金利で考えると固定金利1.27%、変動金利0.457%両方で計算していきましょう。

しんち
消費税8%のときは10年がかりで控除されます

固定金利の住宅ローン控除

消費税8%の時、固定金利で繰上げ返済しないときと繰上げ返済した時の住宅ローン控除を考えましょう。

繰上げ返済なし

固定金利で繰上げ返済なしの場合、住宅ローン控除は年間358,200円で、10年間で3,582,000円控除されることになります。

繰上げ返済あり

固定金利で繰上げ返済なしの場合、住宅ローン控除は年間345,100円で、10年間で3,451,000円控除されることになります。

繰上げ返済ありとなしの差

固定金利の住宅ローンを組んで、消費税が8%のとき繰上げ返済した場合としなかった場合の住宅ローン控除の差は繰上げ返済をした時に131,000円少なくなります。

変動金利の住宅ローン控除

消費税8%の時、変動金利で繰上げ返済しないときと繰上げ返済した時の住宅ローン控除を考えましょう。

繰上げ返済なし

変動金利で繰上げ返済なしの場合、住宅ローン控除は年間356,380円で、10年間で3,537,200円控除されることになります。

繰上げ返済あり

変動金利で繰上げ返済ありの場合、住宅ローン控除は年間339,370円で、10年間で3,393,700円控除されることになります。

繰上げ返済ありとなしの差

変動金利の住宅ローンを組んで、消費税が8%のとき繰上げ返済した場合としなかった場合の住宅ローン控除の差は繰上げ返済をした時に143,500円少なくなります。

消費税10%の住宅ローン控除

消費税10%

年収600万円、消費税10%のときのすまい給付金と住宅ローン控除で計算していきます

すまい給付金

年収600万円で消費税10%のとき、すまい給付金は20万円もらえることになります。

住宅ローン控除

住宅ローンは固定金利と変動金利がありますので、2019年6月の金利でいうと固定金利1.27%%、変動金利0.457%両方で計算していきましょう。

しんち
消費税10%のときは13年がかりで控除されます

固定金利

消費税10%の時、固定金利で繰上げ返済しないときと繰上げ返済した時の住宅ローン控除を考えましょう。

繰上げ返済なし

変動金利で繰上げ返済なしの場合、住宅ローン控除は年間323,600円で、13年間で4,206,800円控除されることになります。

繰上げ返済あり

変動金利で繰上げ返済ありの場合、住宅ローン控除は年間314,430円で、13年間で4,087,600円控除されることになります。

繰上げ返済ありとなしの差額

固定金利の住宅ローンを組んで、消費税が10%のとき繰上げ返済した場合としなかった場合の住宅ローン控除の差は繰上げ返済をした時に119,200円少なくなります。

変動金利

消費税10%の時、変動金利で繰上げ返済しないときと繰上げ返済した時の住宅ローン控除を考えましょう。

繰上げ返済なし

変動金利で繰上げ返済なしの場合、住宅ローン控除は年間320,592円で、13年間で4,167,700円控除されることになります。

繰上げ返済あり

変動金利で繰上げ返済ありの場合、住宅ローン控除は年間310,630円で、13年間で4,038,200円控除されることになります。

繰上げ返済ありとなしの差額

変動金利の住宅ローンを組んで、消費税が10%のとき繰上げ返済した場合としなかった場合の住宅ローン控除の差は繰上げ返済をした時に129,500円少なくなります。

繰上げ返済の利息

住宅ローン

次は繰上げ返済の利息を計算していきますが、繰上げ返済の利息に消費税は関係ありませんね。

細かく計算すると複雑になるのでざっくりと、繰上げ返済シミュレーターである「ke!san」というサイトのシミュレーターと使います。

変動金利の利息

35年ローンの変動金利で繰上げ返済したときと、しないときの利息を見ていきましょう。

繰上げ返済したとき

住宅ローンを固定金利0.457%で2019年10月開始したとして、3年毎に100万円繰上げ返済をすると、2022年10月で3年目、2025年10月で6年目、2028年10月で9年目に、それぞれ100万円返すことになります。

このときの利息はシミュレーターによると10年間で1,648,850円、13年間で2,013,440円となりました。

繰上げ返済しないとき

住宅ローンを変動金利0.457%で住宅ローン控除の最大期間である13年間で繰上げ返済を一切しない場合の利息をシミュレーションしてみます。

このときの利息はシミュレーターによると10年間で1,704,378円、13年間で2,111,142円となりました。

繰上げ返済ありとなしの差額

変動金利で繰上げ返済した時としなかった時の利息の差は10年間で55,528円で、13年間で97,702円となりました。

固定金利の利息

35年ローンの固定金利で繰上げ返済したときと、しないときの利息を見ていきましょう。

繰上げ返済したとき

住宅ローンを固定金利1.27%で2019年10月開始したとして、3年毎に100万円繰上げ返済をすると、2022年10月で3年目、2025年10月で6年目、2028年10月で9年目に、それぞれ100万円返すことになります。

このときの利息はシミュレーターによると10年間で4,661,962円、13年間で5,718,938円となりました。

繰上げ返済しないとき

住宅ローンを固定金利1.27%で住宅ローン控除の最大期間である13年間で繰上げ返済を一切しない場合の利息をシミュレーションしてみます。

このときの利息はシミュレーターによると10年間で4,819,738円、13年間で5,999,278円となりました。

繰上げ返済ありとなしの差額

固定金利で繰上げ返済した時としなかった時の利息の差は10年間で157,776円で、13年間で280,340円となりました。

しんち
変動金利と固定金利の利息の差も結構ありますね、安心感をとって我が家は固定金利にしましたが変動金利にしたくもなります

住宅ローン減税と繰上げ返済の結論

結論

消費税8%の時と消費税10%の時の住宅ローン控除と繰上げ返済の利息の関係をそれぞれまとめていきましょう。

消費税が8%の時

消費税8%の時の住宅ローン控除と利息の計算した数字をまとめます。

変動金利 固定金利
住宅ローン控除の差 143,500円 131,000円
利息の差 55,528円 157,776円

消費税8%の時は変動金利住宅ローンであるならば、繰上げ返済をすることによって減ってしまう住宅ローン控除の控除額が、繰上げ返済によって減った利息分を上回ります。

消費税8%で変動金利の住宅ローンであるならば繰上げ返済はしない方が87,972円お得ということになりますので、控除期間が終わる10年後以降に繰上げ返済をした方が良いことになりますね。

逆に固定金利であるならば繰上げ返済をすることによって住宅ローン控除額は減りますが、減らした利息の金額が住宅ローン控除額を上回りますね。

消費税8%で固定金利の住宅ローンであるならば繰上げ返済をした方が26,776円お得ということになります。

消費税が10%の時

消費税が10%の時の住宅ローン控除と利息の計算した数字をまとめます。

変動金利 固定金利
住宅ローン控除の差 129,500円 119,200円
利息の差 97,702円 280,340円

消費税が10%になっても消費税8%の時と結論は一緒ですが、住宅ローン控除期間が3年長くなっております。

変動金利の住宅ローンであるならば、繰上げ返済はしない方が良く、固定金利の住宅ローンであるならば繰上げ返済はした方が良いという結論になりました。

消費税10%で変動金利の住宅ローンであるならば繰上げ返済はしない方が31,798円お得ということになりますので、控除期間が終わる10年後以降に繰上げ返済をした方が良いことになりますね。

消費税10%で固定金利の住宅ローンであるならば繰上げ返済をした方が161,140円お得ということになります。

しんち
消費税10%の固定金利の住宅ローンは控除をあまり気にせずにどんどん返済していった方が良いですね

変動金利の注意点

この記事の計算では2019年6月時点での最安値の金利を使用しており、変動金利の住宅ローン金利が住宅ローン控除期間中に上がらない前提で計算しておりますが、将来金利が上昇する可能性もありますのでご注意ください。

しんち
少なくとも金利は上下しますので、この記事の計算結果とは同じ数字にならないでしょう

今回使った変動金利の0.457%から固定金利の1.27%の間のどこかに変動金利でも繰上げ返済をした方が良い状況になるポイントがありますので、金利が上昇しそうになったら住宅ローン控除期間を終える前に繰上げ返済した方が良いでしょう。

しんち
たぶん金利1%付近が境界線になってくると考えます

住宅ローンの比較

それでは皆様も素敵な新築ライフを!

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