新築の窓

新築一戸建てを建てる時は間取りに意識が行きがちですが、「窓」の位置や大きさ、近隣の騒音や太陽の動きを把握して窓を配置するコトも間取りと同様に明るく快適な家づくりには欠かせない大事な要素の一つであると言えます。

  • 床面積40坪3LDK+小屋裏収納で設置した窓の数と種類の一例
  • 窓が目的に沿った機能を果たせているのか確認
  • 窓を作る時は太陽の動きと外部の環境も確認しよう

家を建てる打ち合わせの際、ハウスメーカーの担当が一般的な窓のレイアウトを提案してくれるでしょうが、土地ごとに違うであろう、土地固有の近隣の環境や設備、土地の未来までは考慮されていない可能性が高いと言えます。

窓を配置する際は図面上だけで考えるのではなく、【太陽の動き】と【近隣の環境や設備】と【未来】を考慮する必要がありますので窓の外側の環境も確認してから配置した方が良いでしょう。

しんち
ウルサイ窓、視線が気になる窓などほぼ開けるコトない窓は悲しいですね

提案される窓のレイアウトそのまま採用すると思わぬトラブルになりかねませんので、提案内容をアナタの土地固有の環境、アナタの生活スタイルにあわせて確認したりアレンジする必要があります。

窓プランを考える際は色々な開閉方法があるカーテン類のコトも知っておくと良いでしょう。

採光を目的とした窓は太陽の動きを想像しよう

太陽

採光を目的とした窓を設置するには、太陽動き整理して晴れた日中家の箇所にどれくらい陽が当たるかをなるべく具体的にイメージするコトから始まりますね。

太陽の動きと窓に差し込む光

日差し

近隣の建物の影にならなければ日本中どこに住んでいても基本的な東西南北の日当たりは方角で大体決まっていると言えるでしょう。

午前中の日当たりが良い
西 夕方の日当たりが良い
日中の日当たりが良い
建物の影で1日中日当たり悪い

日当りの図

採光を目的とした窓を設置するのに適した箇所は家の南東から南西に向けた壁になるというコトがわかり、時間のコトを想像すると東側は午前中から昼にかけて明るく、西側は昼から夕方にかけて明るいというコトがわかります。

影になるような建物がない場合で太陽の動きを考えると、南東から南西にかけての窓は光が差し込みやすいので大きめの窓を配置すると部屋を明るくする時間が長い明るい窓になります。

南側から差し込む太陽の光は季節によって高い位置から陽が当たる時と低い位置から陽が当たる時がありますので、高さがあった方が光を取り込みやすくなります。

しんち
冬は太陽の位置が低くて夏は太陽が高いです

窓の外側の環境を確認しよう

窓の外

太陽の動きが確認できたところで、次は窓の外側の環境、アナタの土地の周りを見渡して【採光・視線・匂い・騒音】について確認した方が良いでしょう。

窓からの採光と視線

視線

隣に家がある場合は建物の影になって、大きな窓を設置しても期待するほど光が差し込まないコトも考えられますし、隣からの視線もありますので、周りの環境を考慮した窓を設置すると良いでしょう。

隣に家が既に建っている場合は太陽の動きと隣の建物の影を想像しながら窓を作れば良いですが、隣が空き地の場合は未来を想像しないといけないのでなかなか難しいです。

しんち
隣に家が建っていれば間取り段階で工夫もできますね

人の視線

隣の家に近い窓は小さめにしたり、磨りガラスにするなど外から家の中を見えづらくする工夫が必要になってきます。

採光や換気だけを目的として、外の景色見なくても良い窓であれば人の目線よりも高い位置に窓を設置するのも一つの手で、ワタクシの家も何箇所か設置しております。

しんち
高い位置の3つの窓は大体高さ160cm位の位置に設置しました

未来を想像した窓

隣に空き地があると将来家が建つ可能性が高いので、どんな家が隣に建っても気にならないような窓の配置が望ましいですが、なかなか難しいと言えるでしょう。

高さ制限がない地区だと未来の日当りは隣の建物次第となりますが、高制限のある住宅地などは大体高さ10m程度の2階建しか建てるコトのできないルールになっているところが多いです。

10m程度の高さ制限があるのであれば隣の建物から5m程度離せばソコソコに日の光が差し込む窓を確保するコトができますので、土地の真ん中に家を建てるより日当りを確保するために北西や北東に寄せるのも一手です。

近隣の匂いや騒音

騒音

窓には開けるコトによる換気も大きな役割であると言えますので、窓のすぐ外が近隣の家の室外機、排気口、駐車場、喫煙するベランダなど、匂いが出る設備の近くだとうるさかったり匂いが気になるかもしれませんので確認が必要になるでしょう。

昔と比較して格段に性能が上がっているとはいえ、窓は基本的に閉めていたとしても壁よりは薄いので音と熱を通しやすいというコトを忘れてはいけないですね。

しんち
寒冷地だと冬場のエアコンは常についていたり、車は出かける前に暖気する方も多いです

窓の内側の環境も確認

室内

窓から差し込む光は水平に部屋の中を照らすわけではなく、上から下へ角度がありますので室内を明るく照らすには窓のサイズや位置も考える必要がありますね。

窓のサイズと採光

日光

窓のサイズは基本的に太陽が上空から窓を照らすので窓のサイズが大きい方が光が入り込む時間が長くなり、窓のサイズが小さければ光を取り込める時間が短くなります。

太陽光は室内を明るく保つだけでなく、室内を温める効果も期待できますが、夏は部屋が暑くなるのでバランスを考えて配置した方が良いでしょう。

しんち
逆に窓が多いと夜は寒くなるといえます

直接太陽に当たらない窓でも外が明るければ多少は室内に光が入るので、南東から南西にかけた窓は大きめにし、北側の窓は小さめでも良いと考えられます。

南北に縦長の部屋は東西の窓から光を

南北に長く広い部屋があったりする場合、南からの光は強いですが背の高い掃き出し窓であっても太陽の角度の問題で奥まで日光が届かなく北側が暗くなる可能性が高いです。

南北に縦長の部屋は東西からある程度光を取り入れられるように窓を配置した方が良いと言えますが、無理であれば北側でも真っ暗というわけではないので窓を配置した方が良いでしょう。

しんち
北側をあえて暗くしてテレビなどを配置するのもアリですね

テレビやパソコン付近の窓に注意

テレビやパソコンの位置がある程度決まっているのであれば、画面に光がなるべくあたらないようにするコト、画面の裏から過剰に光が差し込まないようにした方が良いと考えます。

しんち
日光が反射したり、画面の裏から差し込むとイラっとします

窓が多すぎると…

沢山の窓

家づくりは色々と同時に考えないといけないコトが多くて大変ですが、窓が多すぎると家具が配置しづらくなるというデメリットがあります。

間取りや窓の配置を考える際は併せて、家具の配置も窓を設置する時にはある程度考えた方が良いと言えますね。

床面積40坪の2階建の一戸建ての窓レイアウトの一例

家の3Dパース

    ワタクシが家を建てた桧家住宅の自由設計「スマート・ワン カスタム」場合、仕様内で28箇所に窓を設置するコトができ、それ以上窓を設置するにはオプション料金という仕様になっておりました。

    床面積40坪3LDKの二階建て+小屋裏収納の家で1階12箇所、2階12箇所、小屋裏4箇所に窓を設置しましたが、28箇所の窓を作るために小さい窓を複数個設置している場所もあります。

    しんち
    28箇所に窓を設置しましたが大きい窓1枚でもOKだった箇所もあります

    ※間取りに関しては詳細図が最終なのですが白黒で見づらいのでほぼ最終でカラーの間取り図を掲載させていただきます。

    家の中の写真はリンクが少し多いですが、コチラの記事から色々な部屋がみられます。

    土地の環境

    修正した外構プラン

    土地の環境としては、完成前の分譲地を購入し早い段階で着工できたので、現在は空き地ですが隣に家が建つ可能性があるのは東側のみになっております。

    しんち
    太い黒線で囲まれた箇所が建物となります

    妻のまどりちゃんが日当たりに関してはコダワリが物凄く強かったので土地選びの段階から日当たりの良い土地を選んでおり、東・南・北に幅6mの道路があり今後家が建つ可能性はありません。

    建物の位置は隣に家が建つであろう西側に寄せておりますが、土地の境界からは50cm以上の距離をとって西側の2階にはソコソコ光が当たるようにし、1階の日当りは日中仕事でパソコンを使ったりしますのであえて少なくしました。

    東側の土地は一条工務店が予め買取った土地で将来建つであろう家の形はある程度予想がついていて、一条工務店は北から南へ傾いた片流れの屋根が多いので、隣の家の一番高い部分は北側の奥の方になると予想しております。

    1階の窓レイアウト

    東側の窓

    LDKの北西側は仕事スペースとして利用し、夫婦二人ともパソコンで仕事をするので過度に明るくならないようにし、キッチン側はそれなりに明るくなるようにしております。

    1階の東側の窓

    東側の窓

    1階の東側は引き違いの窓を設置して、道路に面しておりますが、カーテンとしてプリーツスクリーンという下の方を隠して上を開けるコトのできるモノを設置して道路からの視線対策をしております。

    1階の西側の窓

    西側の窓

    1階の西側は図面だとわかりにくいですが、将来隣に家が建つ可能性が高いコトとワタクシが仕事をするスペースとする予定ですので、160cmの高さに設置した横に細長い窓と、正方形に近い形の窓を縦に2箇所並べました。

    しんち
    窓を2箇所並べたところにもプリーツスクリーンを設置しております

    パソコンを使って仕事をしますので、パソコンに光があたらないように晴れた日の昼間でもそこまで明るくなくても良いスペースとしております。

    1階の南側の窓

    南側の窓

    家の南側は一番光があたるであろう窓ですので背の高い掃き出し窓を2箇所に設置して、道路からの視線対策として、土地の南側には目隠し用のフェンスを設置しております。

    しんち
    写真は外構ができてない時の写真でした

    1階の北側の窓

    北側の窓

    LDKの北側はの正方形に近い方の小さい窓を高さ160cmと120cmの窓を違い違いに並べており、採光と換気と映えを期待して設置しましたが、リビングの使用目的次第でヒトによって窓無しでも1枚の窓でもOKではないかと考えております。

    トイレの窓は換気のためにつけているので小さめの磨りガラスの窓を高い位置に設置しております。

    玄関の窓は縦に細長いスリット窓で、あまり玄関の中は見られたくないけど、玄関が暗くなり過ぎないよう多少は光を取り込むコトを期待して設置しました。

    2階の窓レイアウト

    自由設計の間取り2階

    1階を可能な限り大きいLDKにしたため、2階にはファミリー向けの家に必要な要素が色々詰まってますが窓も考えて設置しております。

    しんち
    住むのは夫婦二人だけですが!

    2階の東側の窓

    2階の東側の窓

    風呂場の窓は中が見えないよう、磨りガラスで換気をメインとした小さめの窓をつけました。

    寝室は総二階なので1階の形の都合上、変なスペースのある作りになっておりますが、縦長のスリットの窓とベッド前には普通サイズの窓を設置しております。

    2階の西側の窓

    2階の西側の窓

    2階の西側は子供部屋の窓で、夫婦で意見が割れ、ワタクシは将来西側に家が建って日当たりが悪くなるので小さめの窓でも良いのではないかと考えましたが、妻のまどりちゃんは大きい窓を希望しました。

    しんち
    そして最終的に普通サイズの窓になりました

    子供部屋の窓は普通サイズの窓を設置しましたが、窓の前に机を置く可能性を考えて、窓の高さを少し高くしてあります。

    2階の南側の窓

    階段のスリット窓

    子供部屋の窓は西側の窓と同様に普通サイズの窓を少し高い位置に配置し、階段スペースには採光用に縦長のはめ殺し窓を2枚設置しました。

    寝室の南はバルコニーに繋がっている掃き出し窓を設置しております。

    はめ殺し窓にカーテンをつけなかったせいか、冬の寒い時期は窓ガラスの冷えた冷気が1階に流れ込むことがあるのでそのうち何らかのウィンドウトリートメントをつけようかと検討中です。

    しんち
    2重ガラスでも寒冷地の夜は冷気が入ってきます

    2階の北側の窓

    洗面所の窓

    子供部屋の窓は南側の子供部屋と同様に少し高い位置に普通サイズの引き違い窓を設置して、トイレの窓は1階と同様に換気様の磨りガラスの窓を設置しました。

    脱衣所にも換気用に小さめの窓を設置して多少の採光も期待しております。

    小屋裏の窓レイアウト

    自由設計の小屋裏の間取り

    小屋裏は最終的には西側も限界まで広げて東西渡って横長の部屋になっており、ここでは東側を3箇所の小さな窓にし、西側は大きめの窓を配置しました。

    窓も考えるコトは多いです

    考える太陽

    窓を間取りに配置するだけでも【採光・視線・匂い・騒音】と、サイズや目的など、快適な家づくりを追求すると考えるコトは多いですね。

    土地選びの段階から妻のまどりちゃんが日当たりには物凄くこだわっていたのでワタクシの家では窓の配置はそこまで難しくなかったので、日当たりに関しては土地選びの段階から気にした方が後が楽と言えます。

    床面積40坪3LDK+小屋裏の一戸建ての窓の数はワタクシのケースでは28箇所となりましたが、桧家住宅のルールで28箇所まで設置できるために無理やり設置した箇所もありますので、適性な窓の数は20〜24箇所位ではなかと考えます。

    新しい家に引っ越して1年半ほど経ちますが、窓に関しては階段の採光用スリット窓が真冬だと少し寒い点を除いては概ね上手く目的通り設置できたと考えております。

    しんち
    ハウスメーカーのオススメプランからはだいぶ変更しました

    窓の打ち合わせをする際は室内でどのような過ごし方をすのかを想像して、窓を設置した方が良いと言えるでしょう。

    窓に関しては多少失敗したとしてもウィンドウトリートメントの工夫次第では何とかなる部分もありますが、なるべく失敗しないように考えた方が良いですね。

    窓に付随する事ですが、網戸は最近の家では当たり前ではないようですので確認した方が良いです。

    ワタクシは当たり前のように窓と網戸はセットであると考えておりましたが、網戸がオプションになるハウスメーカーもあるようですので、窓の打合せをする際、網戸を希望する方は網戸の確認をした方が良いといえます。

    しんち
    ワタクシが家を建てた桧家住宅では網戸は標準仕様でした

    住宅ローンの比較

    それでは皆様も素敵な新築ライフを!

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